鳳凰卓で得た4つの教訓

2021.11.22 編集日

こんにちは、DIOBRANDOです。先週DORA麻雀の秋の味覚トーナメントで入賞を果たしカタログギフトを得ることができました。

 

しかし天鳳は間もなく六段に降段しようとしています。

後一回ラスって降段です。今回はなぜダメだったのか、ここまでの敗戦で得た4つの教訓を書き留めて置こうと思います。

 

一、終盤は19牌と言えど違和感のある最終手出しのソバは無理して切らない方がいい

今9sで7700に放銃してしまうところです。普通はこんなのは切るところです。

 

しかし聴牌する時の打8sですが、何か違和感がありませんか。少なくとも三者に共通する安牌とは思えません。これぐらいで9sを止めるのはちょっと酷かもしれませんが、私がこの放銃で得た教訓は、終盤は19牌と言えど違和感のある最終手出しのソバは無理して切らない方がいいということです。

 

この麻雀はこの放銃が致命的になてラスってしまいますが、鳳凰卓はこういう些細な所で差がついてしまうのが事実なのです。

 

二、オーラスは強引な押しは止めた方がいい

今7700へ放銃してラス落ちしてしまうところです。第一打の1pから染めは無いだろうとラフに切ってしまったのですが、これは論外でした。天鳳は特にオーラスはラス落ちしないように打たねばならないのに勝手読みで強引過ぎましたね。

 

下家はこんな糞配牌から1pを切ったものの、筒子へ寄っていったみたいです。こういうケースもありますので、ラスと7200点差なら当然ホンイツも視野に入れねばなりませんでした。

 

私はこのカンチャンが埋まり、ドラ受け2度や一通、中等の手材料で攻めしか見えなくなっていたのです。少なくとも石橋を叩いて渡る麻雀とは程遠いです。天鳳ではオーラスの強引な押しは簡単に足元をすくわれます。

 

三、形にとらわれすぎ

三色一盃口平和が見えているところですが、この4sは枚数から考えてもチーすべきでした。この形は鳴くべきでないと思っていたのですが、もうオーラスですのでそんな悠長なことを言っている場合ではありません。打点は関係無くラス回避に専念する所でした。

 

鳴けば喰い取ってスライドできたドラの3sを、ツモられて捲られてしまいました。天鳳の七段配分は1位+90pt、2位+45pt、3位、±0pt、4位-135ptなのです。七段に限らず天鳳はラスぺナルティが大きいいので、オーラスは何よりもラス回避に重点を置かねばなりません。こんな急所の鳴きを見落としているうちには鳳凰卓で生き残ることはできませんね。

 

四、親の聴牌でも相対的に分が悪いと思ったら降りることも暫し

上家はドラをポンして打3pです。そして下家からはリーチが掛かって、ダマテンで張っていた親の私はこの2pでトイメンと上家のダブロンに遭ってしまいました。ほとんど2件リーチに近い感じで1sは候補に挙がったのですが、親ということもありこの2pを留めることはできませんでした。しかし枚数から考えても、相対的に分が悪いのは明らかです。こういう場合は親でも降りなければならないのです。

 

ちなみにNAGAにも見て貰いましたが、1sを推奨していました。やはりこのソフトは押し引きに関しては秀逸です。この例に限らず、親の聴牌でも降りなければならないケースというのは案外多いということに気づきました。

 

追記)

二件リーチを受けているところですが、これ聴牌に取りますか。

 

私は7sを選び放銃してしまいましたが、NAGAは聴牌取らずの8m選択でした。6sが山2ですので7sも決して悪くはないと思うのですが、二件ですので分が悪いのは諫めません。こういう場合は聴牌取らない方がいいというのが、今回の鳳凰卓で得た一番の教訓でした。聴牌ならかなり押し寄りになるというのが一般的な認識で、戦術本にもそう書かれていますが、どうもこのクラスになるともう一歩先を行くようです。

 

まとめ

オーラスの強引な押しと、形にとらわれて鳴かなかったのは論外ですが、終盤は違和感のある手出しのソバは切らない方がいいというのと、親の聴牌時でも降りなければならない局面は案外多いというのは新発見でした。

 

追記

カタログギフトよりホテルオークラのスープ缶セットをいただきました。現金よりも嬉しいです。企画担当者様どうもありがとうございました。

 

DORA麻雀

麻雀AIのNAGAに天鳳の牌譜を解析させてみる

こんにちは、DIOBRANDOです。

今回は麻雀AIのNAGAに私の天鳳の牌譜を解析させてみて、気づいたことを書いてみようと思います。

 

NAGAとは

NAGAとは天鳳で特南十段を達成した麻雀のAIソフトです。2018年10月より打ち始め、今年の7月までに26598戦の末に十段に達成しています。

 

 ←クリックすると段位推移が拡大します。

打数も驚異的ですが打数を経るに従って、はっきり成長しているのが分かります。前半部分は六~八段ルーパー、後半部分は七~九段ルーパーと言った感じで、人間と同じ成長速度といった感じがします。本来はならば七段、R2000を満たした時点で鳳凰卓へ入れるのですが、ソフトの鳳凰卓の入室は認められていませんので、特上卓で十段を達成するに至りました。

このソフトが天鳳の牌譜解析サービスを開始しました。個人的には鳳凰卓でも打って貰いたかったのですが、実績を買って自分の牌譜を見て貰うことにしました。

 

聴牌なら染め手の仕掛けにも勝負?

折角の親番ですが、露骨な染め手を警戒して、4mを切って降りてしまいました。しかしここは勝負した方が良かったみたいです。7sは危なく見えるのですが、親番の継続と聴牌料を重視しているということでしょうか。この局面に限らず、露骨な染め手への警戒はそれほど高くない気がします。

 

牌理感覚1

この時点ではどこに伸びるのか分からないので、取り敢えず2度受けを嫌って5pを切りましたが、9sを切って索子を固定した方がいいみたいです。感覚的なところですので参考になります。

 

牌理感覚2

配牌ですが、ここは1m、1sにそれほど差があるようには見えません。恐らく4sでカバーできるから1sを推奨しているのだと思いますが、一通や染めへの変化がある分1mの方がやや勝る気がします。こういうところは感覚的なところですので、ソフトには難しい分野だと思います。かく言う私も絶対の自信はありませんけどね。

 

牌理感覚3

牌理的には1mが正しいのは分かりますが、ドラが3mなため例外的に6ブロック打法にしてみました。しかしこう言う場合でもドラ絡みの弱ターツを払う方がいいみたいです。これは納得です。

 

シャンテン押し1

放銃のできない局面でイーシャンテンですが、それでも放銃率がそれほど高くない2枚持ちの1pぐらいは押した方がいいみたいです。私も直感は1pだったのですが、躊躇ってしまいました。

 

シャンテン押し2

私はここで2pを切りましたが、NAGAは4mでシャンテン押しでした。対ラス目リーチで233mからの3m余もあり、この4mは打てなかったのですが、本当にこうやるものなのでしょうか?これは微妙だと思いました。

 

ドラポンに対しての警戒度

下家はもう聴牌の可能性があると踏んで、ダブルメンツ落としを警戒して1sを合わせるのですが、まだそこまで考える必要はないみたいです。しかし下家は58mで聴牌していましたので、ここでは降りるという感覚は間違っていなかったと思います。

 

守備に関して

私が無駄な12000へ放銃するところですが、トイトイっぽいので確かにゲンブツを切るべきでした。

 

ラス目リーチに対して1

押し引き感覚が問われる局面です。この1mは体感的には放銃率が10%以下で、押し牌のレンジに含まれるところです。しかしNAGAによると対ラス目リーチの一発目なので、安全な1pを推奨しています。元々こちらはかわし手なので、言われてみるとその方が良く見えてきます。特に天鳳ルールではラス回避重視だからです。

 

ラス目リーチに対して2

親権と聴牌料を掛けたハイテイの押し引きです。私はワンチャンスの8pを勝負して刺さってしまいましたが、NAGAは7p推奨です。7pは他の牌に比べると確かに放銃率は低いです。点数を持ってる時は、放銃を避けるような打ち方を第一にする傾向があります。この7pは私の中ではかなり評価が高く、今まで8pで刺さって「しょうがない。」で済ませていましたが、しょうがなく無かったのですね。

 

受け入れ枚数の多い方を選択

発をポンした後何を切るかですが、NAGAは9sを推奨しています。8sが出ている分、横伸びの枚数が1枚少ないからだと思います。NAGAは基本的には受け入れ枚数を優先していることが分かります。そしてその通り実戦は23sとつもり、上がりを逃すこととなりました。

 

トップ目の対リーチに対しての押し引き

私はこの2pをポンして6sで刺さってしまいましたが、NAGAはスルー寄りでした。満貫あるので、つい行ってしまいたくなるところですが、点数を見ての判断だと思います。トップ目の時は特に守備的な打ち方をするのが分かります。こういうところは見習いたいですね。

 

聴牌料押し引き

聴牌料押し引きですが、私は上家がチャンタ仕掛けで中単騎もあると見て聴牌が取り切れませんでした。しかし上家の最終手出しは2sチー打1pで、中では当たりにくいということだと思います。NAGAは私の見た限りでは、情報量が増えてきてからの押し引きがやたら精度いいと感じます。

 

残りスジ押し引き

親リーが入り、聴牌の私は3m、4s、3pと押しました。私の感覚ではもう1本くらいは行ってみたいところですが、12000に刺さってしまいました。NAGAに見て貰うと、同じように押して刺さっていました。安牌も3枚ほどあったのでどうなのかと思いましたが、行って悪くはなかったようです。いくらNAGAでも刺さる時は刺さります。

 

チンイツ3副露に対して

チンイツ3副露に対して1mを掴んでしまいました。親ですが、まだ親番が残っているラス目に対してこれは切れずに聴牌外しの降りを選択しました。NAGAもこの判断は一致していたみたいです。実際トイメンの安手放銃で済むところですが、一致してホットしました。

 

聴牌外し

リーチを掛けられ聴牌したところですが、不自由な形になってしまいました。こういう場合は七対子だと思って、見えていない枚数の多い方を待ちに選んで(この場合は9m切り)単騎リーチしていましたが、この場合は聴牌外しの9pを推奨しています。単騎はお世辞にもいい待ちとは言えないので、こういう場合は柔軟に対応した方がいいのですね。ここはNAGAを使ってみて一番参考になったところです。

 

トップ取りかラス回避か

西入して今聴牌したところですが、リーチで1000点出すのも大きい感じがします。瞬間的に3着に落ちます。私はダマを選択したのですが、こういうところはリーチを打った方がいいのですね。上がってもトップに届くとは限らず、愚形でリーチを掛けにくくもあるのですが、強くいった方がいいのですね。

 

まとめ

さすがに十段までいったソフトだけあって参考になります。鳴きや手組、やばそうな仕掛けに対する警戒といったところにはいささか疑問が残りますが、特に押し引きの精度は高いという印象は受けました。中終盤以降の情報量が多くなればなるほど、打牌の精度が上がっていくような感じがします。

最近はカスタム牌譜の解析までできるようになりました。このツールは正しく使いこなせば間違いなく雀力は上がると思います。

三人麻雀の押し引きの極意

ここでは三人麻雀の押し引きの極意を見ていきます。三人麻雀は抜きドラの関係で打点が高く、ツモ損ルールなため放銃が罪になりやすく、また萬子が無いため12スジしか無く(押すとヨンマより刺さる可能性が高い。)、押し引きはヨンマよりもシビアになります。押し引きがダメだと手組、鳴きと、今までやってきたことがどんなによくても全てが無駄になってしまうのです。押し引きは正にサンマの心臓部と言ってもいいのではないでしょうか。しかし焦ることはありません。DORA麻雀収支を見ても分かるように、これだけ打ってるとサンマの性質も大分見えてきて、押し引きもある程度体系化できるのが分かってきます。

押し引きで大事なのは基本的に、自分の手牌の速度と打点、相手の手牌の速度と打点、場況です。相手の打点は、親かどうか、北ドラの抜き数から見積もります。私の麻雀感は絶対とは言えませんが、DORA麻雀である程度の収支は残せており、大筋を外しているということはないと思いますので、負け続けている方は参考にしてみて下さい。

 

イーシャンテンからリーチへ2スジ押しはしない

貴重な親番でのイーシャンテンですが、南家からリーチが入ってしまいました。この親番が落ちるとラスが濃厚になってしまいますが、聴牌するまで最低2スジは押さなければいけませんので、ここは残念ながら3sを切って降ります。相手は北を2枚抜いており、安牌の中切りリーチで恐らく良型だろうというのも、降り寄りの判断の材料となります。絶望的な状況でも基本的にはイーシャンテンからリーチへ2スジ押すということはしません。

 

その後西家にもリーチが掛かり、横移動となりました。これで西家は29800点となり、私と6800点差となり、オーラスで私にラス回避の満貫条件は残ったというわけです。

 

相対速度で考える

西家が西ポン打1m、白ポン打1p、東家が発ポン打東で、今4pをツモったところです。ドラドラ赤の勝負手ですが、トップ目で放銃は避けたいので、9sを合わせました。特に西家は聴牌しててもおかしくないので、2sはむやみには切りません。

 

ここで中を掴み5sを合わせます。もう降りているということですね。

 

結果は横移動です。押し引きは基本的には相手との相対速度で判断しますので、相手の方が自分より早そうだと感じたら、自己都合では進めず迂回気味に進めることになります。この場合はトップ目のオーラスですので猶更です。もし真っ直ぐ進めていれば、中を放銃して最悪な結果になるところでした。

 

終盤は聴牌でも無理に押さない

聴牌ですので、筒子模様の親に4p、9pと勝負しましたが、最終ツモで3pを引いてしまいました。聴牌料よりリスクの方が大きいので、ここは4sを合わせて降ります。

 

流局後開けて見ますと、3pは通る牌でした。しかしこれでいいのです。

終盤聴牌している時の押し引きは難しいです。ここら辺はケースバイケースですので実戦で磨き上げるよりないのですが、ヨンマよりは降りるケースが多いです。特に聴牌料は無理に取りにいきません。

 

分が明らかに悪いと思ったら高打点聴牌でも押さない

この例はどうでしょうか。親でドラ4の聴牌です。普通ならまず追っかけて悪くないところですが、このケースは少し拙いのです。というのも両者の捨て牌から5s、6sはかなり薄い感じがします。トップとは点差がかけ離れており、ライバルは自然ラス目の南家ということになります。そうなると不利な叩き合いはせず、現状維持という選択の方が良さそうです。そもそも白自体がかなり危ないです。この白は絞るためここまで抱えました。

 

親にしては弱気な選択に見えますが、この場合はこれでいいと思います。手牌を開けてみますと6sが山に1枚しかないのが分かります。相手の待ちも薄いですが、そのことは対局中は分かりません。要は分が悪いと思ったら場況次第で、親の高打点聴牌でも降りることを厭わないで下さい。このテーマは押し引きで最も言いたいことです。以前は親で高打点ならしょうがないという考え方で、無駄な放銃をたくさん繰り返して、成績が伸びませんでした。ちなみにこの局は私の一人ノーテン流局しました。

 

終盤はダマテンもケアする

終盤に入って今3pをツモったところです。牌効率で言えば1pですが、1枚も見えていないので何となく不気味です。特に西家は赤も切っており、贅沢に中張牌を切っていて、聴牌していてもおかしくありません。ここは赤5sと切りました。比較的安全な索子を払って聴牌を目指しにいきます。

 

手牌を開けてみますとこの通りです。何とツモスーの聴牌でした。結果的に1pは通りましたが、感覚的に止めるべき牌なのは分かると思います。

 

最後は危な気なく聴牌が取れて流局です。終盤はダマテンが入っていてもおかしくないので、牌効率よりも安全なところを払って聴牌を目指して下さい。そして無スジを2枚以上切らねば聴牌が取りにいけないようでは、降りてしまった方が無難です。

 

オーラストップ目の押し引き

オーラス南家のリーチに対して危な気無くサンメンチャンで聴牌し、3pをプッシュして今9pをツモったところです。3900までの直撃なら耐えられますが、この9pはどうしますか。

 

私は切って放銃し、捲られてしまいましたが、ここは降りた方が良かったですね。サンメンチャンで聴牌しているので端牌くらい勢いで切ってしまいそうなものですが、14、69pは捨て牌からもろに浮上するスジなのです。

 

南家が赤5pを切るところですが、こういう形があるのです。赤でなければここまで引っ張る意味もありませんが、リーチ直前まで引っ張るということは、そのくっつきを待ったということで、14、69のスジは案外危ないのです。赤5pが切れているため3pくらいは押せますが、9pは本命のスジなので、オーラストップ目の状況では、サンメンチャンでも降りた方が良かったと思います。これはかなり微妙で難しい局面でしたが、オーラスのトップ目というのはかなり降り寄りの押し引きになるということを抑えておいて下さい。

 

オーラストップ目の親番は伏せることが往々にある

オーラストップ目で12巡目にツモりました。しかし上がり止めの無いDORA麻雀では、これは上がりません。この巡目になると流局の可能性が高くなりますので、伏せにいくのです。もしここで上がってしまうと、南家に跳満条件を残したままもう一局やらねばなりません。ここは1pを切ります。余談ですが、私はこういう手を何度も上がって、次局に捲られるというケースを何度も味わいました。

 

その後再び聴牌するも、最後は抜きました。西家は2枚目の東切りで聴牌しましたが、上がりには結び付きませんでした。三段目まで聴牌しなければ、上がるのは中々難しいものです。オーラストップ目の親番で流局しそうなら、下手に連荘しないで伏せて下さい。

 

押していく場面

この8sをポンしたいところですが、出ていく4pがまあまあ危険牌です。しかし打点があり、競っているところですのでここは前へ出ます。

 

ギリギリでしたが通りました。この後ツモりました。この4pというのがどれくらい危険か、言葉で説明するのが難しいため、これぐらいなら勝負という曖昧な言葉になってしまいますが、押し引きは、場況、上がり易さ、打点、出ていく牌の危険度の4つの要素で考えるのが基本です。この場合は、場況◎、上がり易さ◎、打点◎、出ていく牌の危険度△(◎〇△×で評価)とこんな感じです。よって押しよりになるということです。

 

シャンテン押し1

親リーが相手で、こちらはリャンシャンテンです。降りれそうですが、断ラスなのでここは勝負に出ます。相手は北を抜いていなく、打点が不明なのも押したくなるところです。発をポンして4pを勝負しました。

 

結局刺さって、リーチダブ東裏3で18000の放銃となりました。取り返したいならここが勝負の局面だと思いますが、両無スジ2本の押しはかなりきついです。無難にいくならここは諦める方が局収支的にはいいのかもしれません。シャンテン押しはそれだけ難しいのです。

 

シャンテン押し2

リーチが掛かってしまいましたが、こちらも親で1sと9sのくっつき聴牌なのでシャンテン押しを試みます。モロヒの7pを押します。

 

7pは通ったものの次の8pで刺さってしまいました。裏も乗って12000の放銃となりました。これは降りる気になれなく仕方が無いと思います。シャンテン押しの要素は場況、相手の残りスジの多さ、こちらの上がり易さ、こちらの打点でもって判断します。しかし先にも書きました通りシャンテン押しはかなり成功率は低いです。

 

シャンテン押し3

連続放銃で迎えた親番の東二局ですが、トップ目からダメ押しのリーチが入りました。ここを落とすともう逆転の見込みはほとんど無くなりますので、多少厳しい手牌ですがギリギリまで粘ります。とは言ってもいきなりリャンシャンテンで無スジの8pは切りません。ここは南のトイツ落としから入ります。

 

イーシャンテンになりました。先に述べたように通常イーシャンテンから2スジ押しはしませんが、点差が離れ過ぎていますので、押しを継続します。無スジにあたる9sと8pの選択ですが、この場合はやや8pが勝ると思います。5s切りリーチは案外14s、69sが当たる可能性が高く、8pはほぼリャンメンでしか刺さらないからです。(9p切りの愚形固定と9pが3枚見えてることから推測する。)このように押す時はなるべく安全度の高い牌から切ります。

 

かなり嫌な3pですがこれも押します。9sと3pの比較ではやはり5s切りリーチの分、前者の方が危険度は高そうです。

 

7pが入って9sも勝負をして、最後は一発で3sをツモりました。際どいですがシャンテン押しは成立していたと思います。押した牌は無スジの8p、3p、9sの3種です。今回は上手くいったもののシャンテン押しは大体は放銃に終わることが多いです。ですのでシャンテン押しは場況(この場合は断ラスで親が落ちると厳しい。)、手牌(上がりまでの距離と打点)をよく加味して判断して下さい。

 

まとめ

どうでしょうか。サンマにおいては先手を取られたら、大体のケースで降りることになるのが分かるかと思います。特にDORA麻雀の東風では三局しかなく、放銃イコールラスになりやすいため、このようになってしまうのです。牌効率ができているなら先手もそれなりに取れますので、後手を引いた時の対応こそが長期的な勝敗を左右することになります。押し過ぎは一番拙いですが、降り過ぎもまたよくありません。この絶妙な押し引き感覚を是非ものにして下さい。

 

DORA麻雀