麻雀ソフトⓝluckyjの天鳳牌譜を解析して学ぶ

こんにちは、DIOBRANDOです。

先月辺りから麻雀の打数がめっきり減ってしまいました。全然勝てなくなってしまい、気が乗らないのです。DORA麻雀の収支を見ると今までよくこれだけ続けてきたなっと思いましすが、永久にこのペースで打つのは無理です。こちらは人間でソフトではありません。ソフトは疲れませんが、人間は疲れます。そういう時は無理せずスローダウンしようと思います。

 

とは言っても天鳳はちょこちょこ続けています。ヨンマでは六段に落ちてしまい、七段復帰に向けて時間を見つけてはやっていますが、簡単ではないですね。もう暫く時間はかかりそうです。サンマはもうメチャメチャです。大きく負け越してしまい、四段に降段し、このままいくと三段落ちもありそうです。サンマがメインのDORA麻雀をやる気になれない気も分かるかと思います。

先月末にⓝluckyjというソフトが特上卓で十段を達成しました。ⓝluckyjというのはアメリカのシアトルにラボを開設している、中国のTencent(騰訊)AI Labというテクニック企業が開発したもののようです。自分とどこが違うのか見ていこうと思います。

 

リーチに対する不思議な対応

おっやと思ったのがこの局面です。リーチを受けていますが鳴きの利くドラ3で、1sを切っていますのでワンチャンスの7m辺りかなっと思いましたが?

 

何と2sでした。2sも確かにワンチャンスで2枚切れますが、こうするもんなのか?と今でも解せません。

 

そしてフリテンの1sを引きれ最終形がこうなっていました。しかし最終形がフリテンだと上がりにくいので、2sは思い浮かびにくいですね。真似しようとも簡単に真似れるものではないと思いました。他の局面でも、このソフトはどうもフリテンになってもリャンメンに受けるのが好きな感じがします。そして結果も良くなることが多いです。瞠目ですね。

 

良型役無しダマ

今5sを引きれ聴牌したところですが、何とダマです。確かに9m何かをツモると味はいいですが、それでもこれは56pの良型で、供託もあります。ラス目だけど南場もありますし、リーチの方がいいような気もしますが、こういうところも判然とません。

 

山を開けて見ると枚数から見て、やはりこの局面はリーチの方が勝ると思いました。逆に見ますと、これぐらいの判断の差はあまり長期結果に影響しないというのが分かります。

 

結果は見事でした。リーチを受けた後、赤5mを引いて打6p、3mを引いて打1pで、最後は間4mを引き入れていました。低打点の手は守備を含めての柔軟性を重視しているような感じです。

 

遠い仕掛け

仕掛けですがブロックが足りていなくやや遠いですが、これぐらいなら仕掛けていきます。

 

そしてリャンメンもチーして、愚形が残るもあっさりと上がってしまいました。この局面は出るもの何でも喰うという感じでしたが、案外すんなりいくものなんだなっと思いました。今度はどれぐらいバラバラだと鳴かなくなるのか、鳴いた後リーチが掛かったらどういう打ち回しを見せるのか、見てみたいところです。

 

遠い染め仕掛け

今下家から9pが出てポンしたところです。以下萬子、索子と払って染めに向かいますが、これも思いつかない発想です。2ブロック落として染めに向かうという発想がありませんでした。確かにアサピンもこんな仕掛けをやっていたなと思いだしました。

 

結局上がれませんでしたが、それでもここまでいくのです。クズ手から打点のあるイーシャンテンです。これは取り入れたいと思いました。

 

聴牌でも押さず

聴牌しましたが、周りも聴牌濃厚です。どうするのかなっと思ったら?

 

何と上家に合わせて5pを中抜きして降りていました。3sは通る牌でしたが、相手は親ですし打点もあります。いい押し引き感覚だと思いました。ここまでくると、聴牌だからと言って安易に押してはいけないのですね。

 

待ち取り

リーチが掛かって一発目の9mを切りました。そして今カンチャンずっぽしで聴牌したところです。どういう選択をしますか?

 

ⓝluckyjは2枚見えの間8mダマを選択していました。私なら枚数差で間6mダマを選んだと思います。実際に山には1:1ですが、このソフトは見た目の枚数差よりも出上がり易さを取ったということですね。

 

ツモ上りこそ逃しましたが、きっちり目論見通りに討ち取っていました。なるほどと思いました。

 

まとめ

優秀なソフトだということは間違いないと思います。まだ5半荘しか見ていませんが、随分得るものはあったと思います。やはり強い人(ソフト)の麻雀を見て勉強する価値は多いにあると思いました。このまま打ち続けても六~七段を行ったり来たりするだけで、時間の無駄だと思いますから、素直にこのソフトから学んでみようと思います。今回の研究で麻雀でも座学の重要性を感じました。

 

DORA麻雀

麻雀AIのNAGAに天鳳の牌譜を解析させてみる

こんにちは、DIOBRANDOです。

今回は麻雀AIのNAGAに私の天鳳の牌譜を解析させてみて、気づいたことを書いてみようと思います。

 

NAGAとは

NAGAとは天鳳で特南十段を達成した麻雀のAIソフトです。2018年10月より打ち始め、今年の7月までに26598戦の末に十段に達成しています。

 

 ←クリックすると段位推移が拡大します。

打数も驚異的ですが打数を経るに従って、はっきり成長しているのが分かります。前半部分は六~八段ルーパー、後半部分は七~九段ルーパーと言った感じで、人間と同じ成長速度といった感じがします。本来はならば七段、R2000を満たした時点で鳳凰卓へ入れるのですが、ソフトの鳳凰卓の入室は認められていませんので、特上卓で十段を達成するに至りました。

このソフトが天鳳の牌譜解析サービスを開始しました。個人的には鳳凰卓でも打って貰いたかったのですが、実績を買って自分の牌譜を見て貰うことにしました。

 

聴牌なら染め手の仕掛けにも勝負?

折角の親番ですが、露骨な染め手を警戒して、4mを切って降りてしまいました。しかしここは勝負した方が良かったみたいです。7sは危なく見えるのですが、親番の継続と聴牌料を重視しているということでしょうか。この局面に限らず、露骨な染め手への警戒はそれほど高くない気がします。

 

牌理感覚1

この時点ではどこに伸びるのか分からないので、取り敢えず2度受けを嫌って5pを切りましたが、9sを切って索子を固定した方がいいみたいです。感覚的なところですので参考になります。

 

牌理感覚2

配牌ですが、ここは1m、1sにそれほど差があるようには見えません。恐らく4sでカバーできるから1sを推奨しているのだと思いますが、一通や染めへの変化がある分1mの方がやや勝る気がします。こういうところは感覚的なところですので、ソフトには難しい分野だと思います。かく言う私も絶対の自信はありませんけどね。

 

牌理感覚3

牌理的には1mが正しいのは分かりますが、ドラが3mなため例外的に6ブロック打法にしてみました。しかしこう言う場合でもドラ絡みの弱ターツを払う方がいいみたいです。これは納得です。

 

シャンテン押し1

放銃のできない局面でイーシャンテンですが、それでも放銃率がそれほど高くない2枚持ちの1pぐらいは押した方がいいみたいです。私も直感は1pだったのですが、躊躇ってしまいました。

 

シャンテン押し2

私はここで2pを切りましたが、NAGAは4mでシャンテン押しでした。対ラス目リーチで233mからの3m余もあり、この4mは打てなかったのですが、本当にこうやるものなのでしょうか?これは微妙だと思いました。

 

ドラポンに対しての警戒度

下家はもう聴牌の可能性があると踏んで、ダブルメンツ落としを警戒して1sを合わせるのですが、まだそこまで考える必要はないみたいです。しかし下家は58mで聴牌していましたので、ここでは降りるという感覚は間違っていなかったと思います。

 

守備に関して

私が無駄な12000へ放銃するところですが、トイトイっぽいので確かにゲンブツを切るべきでした。

 

ラス目リーチに対して1

押し引き感覚が問われる局面です。この1mは体感的には放銃率が10%以下で、押し牌のレンジに含まれるところです。しかしNAGAによると対ラス目リーチの一発目なので、安全な1pを推奨しています。元々こちらはかわし手なので、言われてみるとその方が良く見えてきます。特に天鳳ルールではラス回避重視だからです。

 

ラス目リーチに対して2

親権と聴牌料を掛けたハイテイの押し引きです。私はワンチャンスの8pを勝負して刺さってしまいましたが、NAGAは7p推奨です。7pは他の牌に比べると確かに放銃率は低いです。点数を持ってる時は、放銃を避けるような打ち方を第一にする傾向があります。この7pは私の中ではかなり評価が高く、今まで8pで刺さって「しょうがない。」で済ませていましたが、しょうがなく無かったのですね。

 

受け入れ枚数の多い方を選択

発をポンした後何を切るかですが、NAGAは9sを推奨しています。8sが出ている分、横伸びの枚数が1枚少ないからだと思います。NAGAは基本的には受け入れ枚数を優先していることが分かります。そしてその通り実戦は23sとつもり、上がりを逃すこととなりました。

 

トップ目の対リーチに対しての押し引き

私はこの2pをポンして6sで刺さってしまいましたが、NAGAはスルー寄りでした。満貫あるので、つい行ってしまいたくなるところですが、点数を見ての判断だと思います。トップ目の時は特に守備的な打ち方をするのが分かります。こういうところは見習いたいですね。

 

聴牌料押し引き

聴牌料押し引きですが、私は上家がチャンタ仕掛けで中単騎もあると見て聴牌が取り切れませんでした。しかし上家の最終手出しは2sチー打1pで、中では当たりにくいということだと思います。NAGAは私の見た限りでは、情報量が増えてきてからの押し引きがやたら精度いいと感じます。

 

残りスジ押し引き

親リーが入り、聴牌の私は3m、4s、3pと押しました。私の感覚ではもう1本くらいは行ってみたいところですが、12000に刺さってしまいました。NAGAに見て貰うと、同じように押して刺さっていました。安牌も3枚ほどあったのでどうなのかと思いましたが、行って悪くはなかったようです。いくらNAGAでも刺さる時は刺さります。

 

チンイツ3副露に対して

チンイツ3副露に対して1mを掴んでしまいました。親ですが、まだ親番が残っているラス目に対してこれは切れずに聴牌外しの降りを選択しました。NAGAもこの判断は一致していたみたいです。実際トイメンの安手放銃で済むところですが、一致してホットしました。

 

聴牌外し

リーチを掛けられ聴牌したところですが、不自由な形になってしまいました。こういう場合は七対子だと思って、見えていない枚数の多い方を待ちに選んで(この場合は9m切り)単騎リーチしていましたが、この場合は聴牌外しの9pを推奨しています。単騎はお世辞にもいい待ちとは言えないので、こういう場合は柔軟に対応した方がいいのですね。ここはNAGAを使ってみて一番参考になったところです。

 

トップ取りかラス回避か

西入して今聴牌したところですが、リーチで1000点出すのも大きい感じがします。瞬間的に3着に落ちます。私はダマを選択したのですが、こういうところはリーチを打った方がいいのですね。上がってもトップに届くとは限らず、愚形でリーチを掛けにくくもあるのですが、強くいった方がいいのですね。

 

まとめ

さすがに十段までいったソフトだけあって参考になります。鳴きや手組、やばそうな仕掛けに対する警戒といったところにはいささか疑問が残りますが、特に押し引きの精度は高いという印象は受けました。中終盤以降の情報量が多くなればなるほど、打牌の精度が上がっていくような感じがします。

最近はカスタム牌譜の解析までできるようになりました。このツールは正しく使いこなせば間違いなく雀力は上がると思います。

4枚見えの牌

7月16日の実戦より

ここから三索を切って親リーに放銃してしまうが、ここは打七索とするべきだった。六索と九索が4枚見えているため、七索で当たるとしたらシャボか単騎しかない。更に六索切りリーチのため、ツモり三暗刻のような手を除いてシャボも考えにくい。(普通はリャンメンで受けるため。)一方打三索は、いくら四索が3枚持ちでも、実戦譜のようなリャンカンからのもろひがあるため、七索と比べて危険度が大分高い。

 

 

私のリーチに対して下家がテンパり六筒単騎にしていたが、ここで四萬をツモって受け換えリーチとした。五萬が4枚見えており一萬も切っているため、四萬が絶好の待ちなのだ。そしてトイメンが南をツモって一発で四萬を放銃した。この放銃は仕方が無いと思うが、下家のノオチャベスさんの転機を効かせた四萬待ちは見事だったと思う。