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インフレ化する麻雀のルールとその戦略について

 
2023.11.22 記事作成

麻雀のインフレルールとは
インフレ麻雀の特徴
インフレ麻雀の戦略

麻雀のインフレルールとは

先週末(11月19日)御徒町の麻雀パークで打ってきました。そこは8,9の付く日は8s,9sが1枚づつ金になり、面前は2枚相当、鳴きは1枚相当の祝儀が付きます。よってその日は赤(各5に3枚)、金(8s,9s)の計5枚が祝儀ドラになり鳴き祝儀です。

他に本場が1500点、55000点コールドと、このルールですと約半分くらいはオーラスの前にトビ或いはコールド終了となってしまう傾向があります。このように祝儀牌が多く、早く終わる(回転率のいい)ルールを麻雀ではインフレルールと言います。実際にその日も半荘6回ほど打ち、3回はトビかコールド終了でした。そしてこういうルールは、単位時間当たりの金の動きも荒い傾向があります。

インフレ麻雀の特徴

赤3、本場1500、55000コールドというルールは今年は結構出くわし、大福ちゃん、麻雀ST、そして麻雀パークがそうでした。そしてマーチャオやかめきたざわもこのルールになりました。店側からすると半荘回転率を上げることで、時単当たりのゲーム代を上げる狙いがあります。現在円安で物価が高くなっていますが、簡単にゲーム代を上げるわけにもいかず、ルールのインフレ化を図ることで回転率を上げ収益を上げようというわけです。

このルールの特徴ですが、麻雀の強い人からみたら返って有難く、弱い人からみたら、時単当たりの負け額とゲーム代がかさむので厳しいということになります。雀荘からすればメンバーは大体強いし、少なくとも自分の雀荘のルールを熟知しているから、ルールに慣れていない客よりかは勝ちやすく、ゲーム代も多く取れるとなれば悪くはありません。以下にインフレ麻雀の特性をまとめておきます。

1、祝儀ドラは多いほどインフレ率が高く強者が有利

強者ほどよく上がるため、それに付随するドラが多いほど有利に働きます。ですので競技麻雀の赤無しよりか、フリーの赤有りルールの方が本当は実力差は出易いのです。しかしそれですと逆に手役の価値が落ちますので、そこに技術の差を求めたい競技プロから見ますと面白くはないのです。

2、本場は高い方がインフレ率が高く強者は有利

通常本場は300点ですが、これは無視できるほど小さく、本場が場況に影響を及ぼすことは少ないです。しかし1500点ですと非常に大きく、本場が場況に及ぼす影響が大きく相応に打ち方の変化が求められ、結果的にそれに適応しやすい強者が有利です。例えば2000点の4本場では前者なら3400ですが、後者なら8000です。このように本場が積み重なると押し引きが難しくなり、強者が有利に働くというわけです。ちなみにゲームバランス的には本場は900点が丁度いいと思います。計算が面倒になるため採用はされないと思いますが。

3、コールドは低いラインになるほどインフレ率が高くやや強者が有利

60000点コールドと55000点コールドですが、これは低い方が時単当たりの平均打数が増えますのでやや強者が有利です。60000点の方が粘りはききますが、長期的に見たらやはり少しでも多く打った方が強者から見た期待値は大きいです。

4、上り連荘の方が聴牌連荘よりインフレ率が高く長期的には強者が有利

上り連荘の方が終局が1.5倍くらい早く回転率は速くなります。1局単位で見ると運の要素が大きくなりますが、長期的には半荘数が稼げる分やはり強者に有利に働きます。

5、ポッチは有る方がインフレ率が高くやや強者が有利

ポッチが入る確率は皆平等ですが、このルールに慣れている人は、ポッチが山に眠っているかどうか等も考慮してリーチ判断をするためやや強者が有利になります。強者は当然ながらリーチ判断もすぐれているのです。

いかがでしたでしょうか。こうしてみますとインフレ率の高い雀荘のメンバーや常連は強い傾向があるというのが頷けると思います。ちなみに東風戦やサンマも回転率が上がるためヨンマ東南よりもインフレ率が高いです。

インフレ麻雀の戦略

最後に祝儀ドラの多いルールの打ち方について説明します。このルールは祝儀牌の周辺の牌の価値が高くなります。例えば麻雀パークの金8s,9s入りですと7sの価値は高くなりますので、孤立牌選択をする時は、7sがあれば金8sか金9sが生きているならそれを残すことになります。カボやブルのように3が赤や青ですと2や4の価値が上がります。

これは当然で、普段よくやる赤5入りなな中寄していきますがそれと同じ理由です。ちなみにこの間私は4連形か7sを残すかの選択で4連形を選んでしまい、次巡に金9sをツモって「あーあ。」っと嘆きました。

そして祝儀牌が手牌に多いほど押し寄りとなります。具体的にはシャンテン押しのレンジが広がる感じです。しかし放銃率も高くなりますので、それは覚悟して下さい。麻雀は後手を引くとどうしても受け勝ちで上り逃しもしてしまいますが、祝儀牌が多い時はそれをリスクで買うというわけです。

また本場が1500点ですと、本場が貯まれば貯まるほど上りの価値が大きくなるため、仕掛けてでも前へ出ますが、かといって無理も厳禁です。相手の手牌のスピードと相対的に考えて判断することになります。無理だと思えば諦めて降りに回ることも多々あります。

インフレルールは上級者向けのルールですので、最初はできれば避けて、慣れてきてからやってみることをおすすめします。基礎の部分ができていないと、どこをどう変えていいか分からず、慣れる前に相当高い授業料を払うことになりますからね。